砂漠緑化活動〜三つの活動目的

市民の参加

当事者の住民だけではなく、地域外の市民も砂漠化の加害者であり被害者です。関わってこそ知ること、やれることがあります。

●市民参加の推進

砂漠化は、放牧や開墾を行って直接土地を利用する住民だけではなく、消費者としてそれらの産物を購入している都市部の人間も深く関わっています。しかし、消費者は破壊に直接携わらないため、当事者意識が極めて希薄です。特に、食糧や資源の大部分を海外に依存している日本人は、間接的に多くの環境破壊に荷担していると言えるでしょう。そこで、砂漠緑化や環境問題も、当事者である住民だけでなく、我々多くの外部の市民が直接・間接に係わることが必要だと考えています。破壊の現実を知り、様々な方法で、できることから始め、楽しんで意識や行動を継続してもらえる活動を心がけています。積極的な市民参加と日常の意識や小さな行動の積み重ねが、環境問題の解決に繋がるのではないでしょうか。

●緑化ボランティア「緑化隊」の実施

4月から10月までの半年間、日本から、また最近では中国国内、アジア全域から緑化ボランティア「緑化隊」に、毎年300名の市民が参加されます。


(1)知る:環境問題の最前線に立つ

情報でしか知らない「環境問題」や砂漠化を、実際に現場で見る。

普段日本で生活していると見ることがない環境が壊れている現場。砂漠化の最前線に立ち、風吹かれて舞い上がる砂塵の中に身を置くことで、また残り僅かな草に群がる家畜の群れを見ることで、破壊が進んでいることを五感で感じることが出来ます。まずは現実を知ること、体感することから始まります。



(2)行動する:問題解決に係わる

実際に苗を植え、水をかけ、僅かながらも環境にプラスの活動を体験する。

環境問題や砂漠化の防止など、個人の力ではどうすることも出来ないと思いがちです。しかし、壊しているのもまた一人一人の消費や耕作という現実があります。せっかく現場にいたのですから、騙されたと思って一本でも植えてみましょう。周りを見れば一面に仲間の植えた苗が。一人の力は僅かでも、継続し、仲間が増えることで大きな力になることを実感できます。大きな問題でも1人1人が係わることの大切さに目からウロコ。世界を少しだけ変えた瞬間を体感できます。





(3)関わり続ける:意識と行動の継続

日常から環境を意識し、できることから実行していく「きっかけ」。

単に植えた、感動した、良いことをしただけでは単なる観光旅行と大差ありません。苗木も、植えただけでは育ちません。その後長い年月、水をやりや除草など育生・管理が重要です。それと同じように、我々も気づきや思いを継続していくことが大切です。日常にも、あらゆる社会活動やボランティアの場があります。この旅を楽しんだ方は、次の楽しみを見つけてみませんか?砂漠で味わった達成感や充実感は、実は身近なところにあるかもしれません。身の回りから、すこしずつでもまた、世界を変えることが出来る。それを続けていっていただくことが、この旅の最大の目的なのです。



(4)地元住民への刺激

日本人がよその土地で汗することを地元住民に考えてもらい、刺激を与える。

利害関係のない土地に来て一生懸命苗を植える日本人のことを、住民は当初理解してくれません。しかし、一緒に楽しく作業をしているうちにつられて、緑化が楽しい物だと意識が変わってきます。そして、緑の大切さに気付き、自分たちでもやってみようという意識が芽生えます。これこそが、外から来る参加者にできる最大の「貢献」です。



このように、ボランティアは誰かに「してあげる」活動ではなく、まずは自分自身が楽しみ、充実感を得ることが大切です。そして最後に、それが結果的には他者のため、広く公益のためとなっていることが理想でしょう。いくら良いことでも、苦痛であれば続きません。ボランティアとは、みんなが楽しんで、みんなで成果を分かち合うことです。普段接しない外国の住民などと分かり合えることはかけがえのない喜びとなります。それは、住民達も同じです。仲間は大勢の方が楽しいし、効果も大きい。だから、我々はたくさんのボランティアを受け入れています。