砂漠緑化活動〜三つの活動目的

緑化の種類

当会の緑化は、三つの種類があります。それぞれが大切な「緑化」です。

失われた緑の回復

過放牧過開墾等、人間の生産・経済活動によって、従来の植生が減少・消滅した場所を、中国では沙地と呼び、元々植生が乏しい沙漠と区別しています。緑化ネットワークは、人が作った砂漠である沙地を、元に近い姿に戻すことを重視した活動を行っています。現在活動を進めているホルチンも、元はホルチン草原といわれた緑豊かな土地でした。過剰利用が砂漠化を引き起こしましたが、そこに人が住む限り全く利用しない訳にはいきません。回復・保全と適切な利用の両立が極めて重要です。


三種類の緑化

当会は、緑化を以下のように三つに分けて考えています。

(1)基礎工事=防風防砂を目的とした防風林造成及び植被の向上

砂漠化の進行を食い止るため、また利用や環境再生の基礎として、まずは防風防砂と植被の向上に努めて土地を安定させる必要があります。そのためには、防風林の造成と、牧柵を設置して食害を減らし、植被を向上させることが重要です。当会がこれまで行ってきた緑化のほとんどは、この防風防砂林の造成と封柵による食害圧の低減です。


   (瓦房南のポプラ防風林)          (柵の内と外。外側は放牧による食害が続く)


(2)持続可能=植生・生態の回復を目的とした在来種の植栽防風林は、生長の早いポプラやマツなど外来種で構成されます。しかし、ポプラは蒸散作用が激しいため地下水の枯渇を招くこともあり、大量植栽はかえって土地の乾燥を加速させます。このように、単一種のみでは健全な植生が構成されません。そこで、防風防砂林に加えてニレアンズカエデナラなどの在来種を植え、その土地で無理なく植生が維持できるような樹林を構成することが重要です。(ニレ蒙古ナラなど)
    (在来種のニレ)                (こちらも現地に自生するアンズ)

(3)人と環境の共生=利用による住民利益向上目的とした換金作物、経済種の栽培

防風林に守られ、昔の元在った植生が戻ってきただけでは、緑化は完成とは言えません。住民にとって直接利益を生む、経済性が必要です。これがないと、彼らは植生が回復した土地にまた家畜を放したり、違法耕作をして不適正な利用を行って収益を上げるしかありませんそこで、間伐材の利用をはじめ、牧草の栽培や果樹、その他商品作物などを植えて土地を有効利用していく必要があります。発生した利益の一部が、柵の管理や灌水など緑地の保全にあてられ、維持されていくことが理想です。

  (代替甘味料として日本でも使われてる甘草)            (山アンズの実)

重要なのは、土地が植物を生やす力、生産力です。その範囲内で、防風林、保全林、経済林がバランスを取って形成されていくことが大切です